金箔は貴金属の金を薄く延ばしたもので、工芸品や美術品にも用いられていますが、食品の装飾用途もあることは一般にも広く知られています。
お祝い事の席での食事に彩を添えるために、見た目に豪華な金が用いられるわけです。
確かに豪華なのは良いけれども一見してもったいないと思う人もいるかもしれません。
その分の金を欲しいと思うようなことです。
そういう気持ちは分からなくもありませんが、この箔の厚みは実に0.0001mmくらいが標準であり、0,1ミクロンに相当します。
1立方センチメートルの金から、約10平方メートルもの箔ができることになります。
工芸品に用いられるものと、食品用とでは同じレベルの箔が利用されることもありますが、それでは有害物質が混じっていることが危惧されます。
金自体は人体にとって必須の元素ではなく何の益もありませんが、一方ではあくまで常識的な分量で摂取する限りは害もないとされます。
ただ、金箔を作る過程で銅や他の重金属が混入してくる可能性がありますから、食品用はこれらに気をつけなければなりません。
ちなみに銅は実をいうと人間にとっては必須微量元素と呼ばれ、わずかではありますが必須であって、食事その他から一切摂取しないと健康に影響を及ぼします。
しかしその量は極めてわずかであって通常の食事をしているとカバーできる範囲ですので、このような金箔中に含まれていると過剰摂取になって逆に健康被害を発生させる可能性があります。